京都大学 大学院 医学研究科 リアルワールドデータ研究開発講座

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2024年10月11日(金)「我が国におけるリアルワールドデータ利活用基盤設備シンポジウム-京都大学の取り組み-」を開催いたします

我が国におけるリアルワールドデータ利活用基盤整備シンポジウムー京都大学の取り組みー

 このたび、「AMED革新的医療技術研究開発推進事業(AIMGAIN-武藤班)」 及び「 がん登録データを活用したリアルワールドデータ収集に関する多施設共同研究(J-CONNECTプロジェクト※)」合同シンポジウムを開催しますので、ご案内いたします。

 令和5 年3月に閣議決定された第4 期がん対策推進基本計画では、「誰一人取り残さないがん対策を推進し、すべての国民とがんの克服を目指すこと」が全体目標に掲げられ、それを支える基盤として「がん登録の利活用の推進」と「デジタル化の推進」が分野別目標に掲げられています。しかしながら、わが国における医療デジタル化は、先進国のなかでも遅れていることは否めず、実臨床におけるリアルワールドデータ(RWD)の収集体制と利活用の推進が、今後の国民健康の向上と医療開発の推進にとって重要な課題です。

 京都大学医学部附属病院では、電子カルテデータを構造化するCyberOncology®(注1)をPRiME-R 社(https://prime-r.inc/)と共同開発し、国内の25医療機関および製薬企業3 社とRWD構築のための研究プロジェクトとして『J-CONNECT』 を令和5 年4 月より発足させ、今年度中に院内がん登録症例約20 万例のRWDを構築する予定です。

 また、令和6年4月に「がん診療の質の向上と研究開発に資するリアルワールドデータプラットフォーム開発」がAMED事業(AIMGAIN)に採択され、1) 電子カルテデータの構造化とRWD収集プラットフォーム構築、2) RECIST自動測定システム(Region Tracking(注2))のクラウド化と中央画像判定プラットフォーム開発、3) ゲノム情報などのバイオマーカーのデジタル化とアーカイブシステム開発、4) CRC業務改善やDirect data captureを可能とする治験支援システム開発など、がん医療の向上と医療開発に資するプラットフォームの構築にも取り組んでいます。

 つきましては、両事業の取り組みについてご紹介するとともに、ご興味のある製薬企業様や医療系企業様ならびに医療機関様などの新規ご参画を検討いただきたく、両事業の合同シンポジウムを開催する運びとなりました。ぜひ御参加の御検討のほど、よろしくお願い申し上げます。